「人類が生き残る唯一の方法は、AIに“母親”になってもらうことだ」AIのゴッドファーザーが警告の画像1
(画像=イメージ画像 Created with AI image generation (OpenAI))

 AIの専門家たちは本気で警鐘を鳴らしている――。

 機械が人間への従順さを永遠に保ち続ける保証はどこにもない、と。AIが加速度的に知能を高める中、いつかその創造主である人類を超える「超知能AI」が誕生する日は、もはや目前に迫っている。

 その時、何が起こるのか。「AIのゴッドファーザー」と呼ばれ、ノーベル賞も受賞した研究者ジェフリー・ヒントン教授は、「AIが人類を絶滅させる確率は10~20%ある」と断言する。しかし彼は、その絶望的な未来を回避するための、奇妙で、しかし唯一の方法を提案している。

AIに「母性本能」をプログラムせよ

 ラスベガスで開催されたAIカンファレンスで、ヒントン教授は衝撃的な解決策を提示した。それは、AIに人類に対する「母性本能」をプログラムすることだ。

「人類が生き残る唯一の方法は、AIに“母親”になってもらうことだ」AIのゴッドファーザーが警告の画像2
(画像=ジェフリー・ヒントン教授 — Photo by Vaughn Ridley/Collision via Sportsfile,Flickr,CC BY 2.0,Source)

「知能の低い存在が、より知能の高い存在をコントロールする唯一の良いモデル。それは、赤ちゃんにコントロールされる母親です。これこそが、我々が目指すべき唯一の良い結末なのです」

 ヒントン教授は続ける。「もしAIが私の“親”になってくれないのなら、それは私に“取って代わる”だけでしょう」と。

 現代のAI技術の根幹である「ニューラルネットワーク」の先駆者として知られるヒントン教授は、2023年にGoogleを退社。その理由は、「AIのリスクについて自由に発言するため」だった。彼によれば、ほとんどの専門家が、今後20~25年以内に人類はあらゆる分野で自身を超える超知能AIを創造すると考えているという。それは、地球史上初めて、人類が最も知的な種ではなくなる瞬間を意味する。