藤井陽也 写真:Getty Images

 名古屋グランパスは15日、ベルギー2部KVコルトレイクから元日本代表DF藤井陽也を完全移籍で獲得したと公式発表。古巣復帰が実現しているが、同選手を巡っては複数クラブによる争奪戦が繰り広げられていたという。

 名古屋復帰の可能性は、8月2日時点でベルギー『HLN』が報道。「名古屋はすでにコルトレイクにオファーを提示」「藤井本人も名古屋復帰に前向き」と伝えると、8月9日のベルギー2部リーグ開幕節から2試合つづけてベンチ外となっていた。

 14日の第2節リールセ戦後に古巣復帰が正式決定しているが、日本人選手の移籍市場に精通している海外メディア『Jリーグインサイダー』は公式発表数時間前に「Jリーグの他のクラブも藤井の獲得に興味を示していた」とリポート。名古屋を含む複数のJクラブによる争奪戦を伝えた上で、「藤井本人が古巣復帰を決断した」とリポート。同選手の意思が争奪戦の行方に影響を与えたとみられる。

 現在24歳の藤井は、2024年1月に名古屋からコルトレイクへ期限付き移籍すると、2023/24シーズンの残留プレーオフでの活躍が評価され、6月に完全移籍へ移行。新たに2028年6月までの複数年契約を結んで臨んだ2024/25シーズンはベルギー1部リーグ戦22試合に出場。2025年1月に脛の手術のため戦列を離れていたが、復帰後も主力選手として活躍していた。

 KAAヘントからフェイエノールトへ移籍した日本代表DF渡辺剛と同じく、欧州でのステップアップ移籍が期待されていた藤井。しかし、コルトレイクで度重なる怪我に泣かされただけに、わずか1年半で欧州挑戦を終えている。