OEMで稼いだ利益をブランド事業に投資する好循環

 現在、特にベトナム市場に力を入れているという。

「ベトナムのTHIEN HA KAMEDA,JSC.が非常に好調に推移しています。これまで自国で生産した商品を国内で販売する内販が中心でしたが、ベトナムで生産した商品をアメリカほかに輸出するクロスボーダー取引もスタートさせています。ベトナムでは日本の『揚一番』のような揚げせんべい『ICHi』を主力商品として展開しており、国内の3工場で生産しています。24年7月には『ICHi』のリブランディングを行い、より若い世代の方にも親しみをもっていただけるパッケージに変更、加えて、味替え商品も発売しており、ブランド拡張を図っています。これにより8月は前年比で10%近く売上伸長いたしました」

 今後の海外事業伸長に向けた戦略・計画については次のように説明する。

「現中期経営計画で定めているようにブランド事業とOEM事業の両輪で拡大、OEMで稼いだ利益をブランド事業に投資する好循環を実現し、事業拡大を続けていきます。 亀田製菓のコアコンピタンスである『お米の加工技術』と『各国の生活者の嗜好に合わせたローカライズ』により、唯一無二の価値を提供することで2026年の中計目標(売上高180億円、営業利益率3.0%以上)の結果を狙っていきます」

(文=BUSINESS JOURNAL編集部)