結果は意外なもので、どの条件でも全ての鳥が踊りを披露。

つまり、音楽があってもなくても、オウムたちは踊るのです。

研究者は、踊りの起源として野生での求愛行動の名残を指摘します。

もともとパートナーを引きつけるためのリズミカルな動きが、飼育下では遊びや自己表現に変化しているのかもしれません。

さらに一部の個体だけ(17種もの未知の振り付けをもつオウム)が見せた「レア動作」は、即興や創造性の表れかもしれません。

オウムは人間と同じく音のリズムに合わせて動ける数少ない動物であり、模倣や創作を楽しむ高度な脳の働きが関わっている可能性があります。

オウムのダンスは自発的で楽しみのための行動である可能性が高く、動物がポジティブな感情状態にあるサインになるかもしれません。

もしそうなら、音楽を流すことは飼育下の鳥たちの生活を豊かにする「環境エンリッチメント」の一つとして活用できるでしょう。

ただし、今回の実験では音楽が踊りを増やす効果は統計的に確認できませんでした。

曲の種類やテンポ、提示のタイミングなどを変えたさらなる研究が必要です。

また、同じ動きを繰り返す「常同行動」と混同しないための見極めも重要です。

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参考文献

Dancing cockatoos: research reveals implications for cognitive processes and welfare
https://news.csu.edu.au/latest-news/dancing-cockatoos-research-reveals-implications-for-cognitive-processes-and-welfare

Australian Parrots Perform 30 Dance Moves, With 17 New to Science
https://www.sciencealert.com/australian-parrots-perform-30-dance-moves-with-17-new-to-science