エウベル(横浜FM在籍時) 写真:Getty Images

 鹿島アントラーズは8月12日、横浜F・マリノスからブラジル人FWエウベルを完全移籍により獲得したと公式発表。獲得が実現しなかった横浜FM所属FWヤン・マテウスと同じく、他クラブと争奪戦を繰り広げていたという。

 ブラジル人ジャーナリストのオリヴェイラ氏は13日、独自に入手した情報として「クルゼイロはエウベルを再び獲得。彼は横浜FMと契約解除で合意しており、近日中に公式発表の予定だ」と報じたものの、同日に鹿島への完全移籍が正式決定。すると、同氏は「残念ながら、エウベルとの交渉に鹿島が介入。日本に留まりたいという彼の家族の意向が、交渉の行方を左右した」とリポート。日本の生活環境が鹿島とブラジル1部クルゼイロによる争奪戦に影響を与えたとみられる。

 エウベルは横浜FMのトレーニング全休である6月2日、鹿島所属FWレオ・セアラと同選手の子供たちによるスリーショットをインスタグラムで投稿。横浜FM時代のチームメイトと、家族ぐるみでの付き合いがあることを報告していただけに、レオ・セアラの存在も鹿島移籍という決断を後押ししたものとみられる。

 現在33歳のエウベルは、2021年にECバイーアから横浜FMへ完全移籍。来日1年目からJ1リーグ戦37試合の出場で5ゴールをマーク。2022シーズンは8ゴールを挙げてJ1優勝に貢献すると、2024シーズンまでは主力選手として活躍していた。

 引き続き横浜FMに必要不可欠なアタッカーとして期待されていたエウベルだが、今季はここまでわずか1ゴール。大島監督の就任以降、6月21日のファジアーノ岡山戦から6試合つづけてスタメン出場も、5月末まではベンチスタートが続くなど、外国人監督から冷遇されていた。