ヤシル・アサニ 写真:Getty Images

 イラン1部エステグラルFCは2025年8月、韓国1部・光州FCからアルバニア代表FWヤシル・アサニを獲得したと公式発表。一時ヴィッセル神戸からの関心が報じられ、横浜F・マリノス移籍が破談に終わったストライカ-の去就を巡り、光州FCが反発しているが、エステグラル側に落ち度があった模様。同クラブはV・ファーレン長崎元監督のファビオ・カリーレ氏から訴えられるなど、複数のトラブルを抱えている。

 エステグラルFC移籍の可能性を巡っては、現地メディア『footbali』が8月2日に個人合意を伝えたほか、「光州FCとも交渉中であり、今のところ良い結果が得られている」とリポート。エステグラルFCは4日に同選手の獲得を発表したが、光州FCはクラブ間合意に至っていないとして、これを認めず。一方的にチームを離脱したアサニに対しても憤りを見せるなど、当事者の間で問題を抱えている状況だ。

 そんななか、『footbali』は7日に「エステグラルFCは、アサニと光州FCの契約が2026年1月まで残っていることを把握していなかった」とリポート。これによると、エステグラルFCは韓国1部リーグが秋春制だと勘違いしたため、アサニが2025年6月で契約満了によりフリーになったと誤認識。選手本人が現地入りする直前に、2026年1月まで契約が残っていることに気が付いたという。

 現在29歳のアサニは、身長175cmで左利きのアタッカー。欧州複数クラブを渡り歩き、2023年1月に光州へ移籍すると、入1年目から韓国1部リーグ・プレーオフあわせて33試合の出場で7ゴール3アシストをマークするなど、攻撃陣の中心選手として活躍していた。

 2024シーズンはコンディション不良や欧州選手権(EURO2024)のアルバニア代表招集により、シーズン前半戦はほぼ全試合欠場。7月下旬以降はリーグ戦8試合のスタメン出場で3ゴールを挙げたほか、AFCチャンピオンズリーグエリート(ACLE)の横浜FM戦でハットトリックを達成。川崎フロンターレ戦でも決勝ゴールを奪うなど、日本勢相手に本来のパフォーマンスを発揮していた。