世間は夏休み真っ只中。帰省や家族旅行など車で出かける人々が増えるため、高速道路では渋滞にハマりやすいなんて困りごとも…。
以前、放送された『あさイチ』(NHK)にて、「渋滞のときに一番早く進む車線」について調査結果をもとに紹介された。
■渋滞が発生する原因
3車線ある高速道路の場合、一番右側は「追越車線」となり、無理のない範囲での車の追い越しが認められている。
渋滞の際、焦って右側に車線変更をしてしまうことがあるが、この行動は渋滞を悪化させてしまう可能性がある、と渋滞学を研究している東京大学教授の西成活裕氏は指摘。
渋滞が発生する原因は、車線変更によって後方の車がブレーキを踏むため「連鎖がどんどん続いて渋滞がひどくなる」と説明する。
【長時間の運転におすすめ】
■早く抜け出すには…
そのため、渋滞にハマらないためには「車線変更はせずに、左車線を走行する」のが正解だという。
複数の高速道路で行った西成氏の調査結果によると、渋滞発生時にはおよそ4割の車が追い越し車線に集中しやすい一方で、左車線は車が少なければ車間距離があくだけでなく、ある程度速度が出せてスムーズに走行できるのだとか。
番組では3車線それぞれ走った場合の比較も紹介され、「右が時速16.3キロ、真ん中が時速20.6キロ」そして「左が時速25.6キロ」となり、右側の「追い越し車線に比べて時速10キロくらいはやい」と西成氏は解説。この結果には、スタジオでも驚きの声があがった。
■渋滞が10キロ以上続く場合に推奨
ただ左側の車線はIC(インターチェンジ)SA(サービスエリア)や合流があるため速度が遅くなることもあるが、それでも渋滞が10キロ以上続いている場合は、総合的にみても左側の車線が一番早く進みやすいということが検証されている。
ちなみに2車線しかない高速道路の場合は車が左右に行き来するため、あまり大差はないとのこと。渋滞時の左車線走行は、あくまでも3車線の高速道路のみ番組では推奨している。
車で遠出する予定がある人は、念頭にいれておくといいかもしれない。
※こちらの記事は2024年7月31日に公開した内容を転載・編集しています。記載している番組情報は執筆時点のものです。
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(文/Sirabee 編集部・植野春香)