
東京ヴェルディで10番を背負っていたFW木村勇大は8月4日、名古屋グランパスへ完全移籍。10日に行われた明治安田J1リーグ第25節、京都サンガとの古巣対決で残したコメントで注目を集めており、13日の天皇杯・東京V戦を前にサポーター間でヒートアップしている。
京都戦で後半28分からプレーした木村は、ゴールこそなかったものの、前線での起点として機能。シュートを放つなど、存在感を発揮した。名古屋の公式サイトによると、同選手は試合後に「今まで相手側として来ていたのですごく圧力を感じていましたけど、それが自分の背中を押してくれるというのは不思議な感覚でした」と、豊田スタジアムでのプレーを振り返ったほか、「久しぶりに本当に負けて悔しかったです」とコメントしたという。
この「久々に本当に負けて悔しかったです」という発言の解釈を巡って、一部の東京Vや京都サポーター等の間で議論が白熱。両クラブ在籍時にも数々の負け試合を経験しているだけに、名古屋移籍前の公式戦における心境について否定的なコメントが相次いでいる。ただ一方で、発言内容そのものが本人の素直な気持ちが表れたものだと解釈する声も挙がるなど、当該コメントを巡る論争が白熱している。
木村は2023年に京都へ加入も、J1リーグ戦で7試合と出場機会に恵まれず、シーズン途中でツエーゲン金沢へ期限付き移籍していた。しかし、2023シーズン終了後に東京Vへ移籍すると、翌2024シーズンはJ1リーグ戦36試合の出場で10ゴールとブレイク。今季も絶対的ストライカ-としての活躍が期待されたが、2ゴールにとどまっている。
確かに木村の「久々に本当に負けて悔しかったです」という言葉は、ファンの間で様々な解釈を生んでいるが、一方で本人のサッカーに対する真摯な姿勢と勝利への強い思いが感じられる。今後の名古屋での活躍がサポーター間の議論を収束に向かわせ、自分自身の評価をさらに高めることは間違いないだろう。