佐野航大 写真:Getty Images

 NECナイメヘン所属の日本代表MF佐野航大には、チームメイトのFW小川航基と同じく、将来的なステップアップ移籍の可能性がある模様。古巣のファジアーノ岡山に対する連帯貢献金や、ブンデスリーガの舞台でMF佐野海舟(マインツ)との兄弟対決実現への期待が高まりそうだ。

 佐野は8月9日のオランダ1部リーグ開幕戦でフル出場し、チームの勝利に大きく貢献している。海外メディア『dilanftbl』は試合後、佐野の現状を特集。「彼はナイメヘンでの3シーズン目に突入。今季は彼が本当の意味でキープレーヤーとしての地位を確立する年になりそうだ」と期待を寄せると、「当初、ウインガーや攻撃的ミッドフィールダーとして起用されていたが、より深い位置でゲームをコントロールするセントラルミッドフィルダーで最も印象的なプレーを見せる」と、起用法で持論を展開。運動量、ボール奪取能力、攻守の切り替えの速さなどを高く評価している。

 ただ一方で「プレー判断でやや慎重になることがあり、もう少し決断力や大胆さを見せるべき」「空中戦では、ポジショニングやジャンプ力を伸ばすことにより、デュエル勝率が上がる。もう少し積極性がほしい」と改善点の指摘も忘れず。それでも同選手のポテンシャルを踏まえた上で、「佐野にステップアップ移籍の可能性はある」と伝えている。

 佐野の去就を巡っては、海外メディア『HierOpZuid』は2025年4月の時点でオランダ1部フェイエノールトやドイツ国内2クラブからの関心を報道。日本人選手の情報に詳しいオランダ人ジャーナリストのヘラルド氏は、5月下旬に「アヤックスかPSVアイントホーフェンへ移籍する可能性は十分にある」と伝えるなど、少なくとも5クラブが移籍先候補に挙がっている状況だ。

 佐野とナイメヘンの契約は2028年6月30日まで残っているが、ドイツの移籍専門サイト『トランスファーマルクト』によると、仮に同選手がナイメヘンの史上最高額タイである500万ユーロ(約8億700万円)で移籍するとなれば、岡山に移籍金の0.75%にあたる3万7,500ユーロ(約650万円)が連帯貢献金として支払われるという。