
ブラジル人FWレレは2025年夏、同国1部フルミネンセから名古屋グランパスへ期限付き移籍も、FIFA(国際サッカー連盟)の規定により、公式戦でのプレーが不可。名古屋は8月9日時点でレレの今後について声明を発表していないが、ブラジル2部アトレチコ・ゴイアニエンセが同選手の獲得を公式発表している。
レレが名古屋を退団する可能性は、ブラジル『365スコア』は7月25日に報じていたほか、『ge』は8月5日に「レレは6日にアトレチコ・ゴイアニエンセと正式契約を結ぶ予定」とリポート。「レレは1シーズンでプレーできるクラブ数に制限があるため、アトレチコ・ゴイアニエンセでプレーするための許可を待っていた」「アトレチコ・ゴイアニエンセの会長によると、レレがプレーすることについて、すでにスポーツ高等司法裁判所(STJD)からの許可が下りている」と、母国復帰後に公式戦のピッチに立つ可能性もあわせて伝えていた。
すると、アトレチコ・ゴイアニエンセは8日、レレをフルミネンセから期限付き移籍により獲得したと公式発表。現地メディア『mais Goias』は「登録問題によりFIFAの妨害を受け、日本では失敗に終わった」とした上で、「選手登録手続きが完了したレレは、すでにコーチングスタッフの指揮のもと、チームに合流。次の試合でデビューする可能性がある」と伝えている。
レレの公式戦出場可否を巡っては、名古屋はリオデジャネイロ州選手権がFIFAの認める公式戦に該当しないという認識を示していたが、FIFAは州選手権が公式戦に該当すると判断。選手のシーズン中の移籍に関して、登録自体は最大3クラブであるものの、その期間は2クラブでしか公式戦に出場できないという規定により、名古屋でのプレーは不可となった。
このFIFAのジャッジにもかかわらず、レレを公式戦でプレーさせようとするアトレチコ・ゴイアニエンセの姿勢には、名古屋サポーターをはじめ多くの日本のサッカーファンが疑問を抱くはず。母国で再び公式戦のピッチに立ち、FIFAからの処分が無いとなれば、不満の声が挙がるだろう。