
元ガンバ大阪所属FW坂本一彩を擁するベルギー1部KVCウェステルローは8日、FC東京からパリ五輪U23日本代表DF木村誠二を完全移籍により獲得したと公式発表。同選手の移籍金を巡り、現地で異論が湧き起こっている。
日本人選手の移籍市場に精通しているジャーナリストのダニーロ氏は8日、両クラブの公式発表を受けて「木村が正式にウェステルローの新戦力に!ベルギーのクラブはFC東京から彼を獲得するために180万ユーロ(約3億900万円)を費やした。両者は4年契約を結んでいる」とリポート。A代表招集歴がないこともあり、現地の複数メディアは「移籍金180万ユーロはあまりにも高額だ」などと懐疑的な視線を向けている。
一方で、ドイツの移籍専門サイト『トランスファーマルクト』によると、木村はJリーグから海外移籍を果たした日本人選手の移籍金ランキングでトップ10入り。180万ユーロ近くの高額な移籍金収入を確保したFC東京に対する称賛の声も挙がっているが、古巣のサガン鳥栖やSC相模原も連帯貢献金として1万ユーロ(約170万円)を手に入れる見込みだという。
FC東京下部組織出身の木村は、2021年に京都へ期限付き移籍すると、その後もSC相模原やモンテディオ山形へ武者修行。2022シーズン途中にFC東京へ復帰したが、出場機会に恵まれなかった。
しかし、2024年にFC東京からサガン鳥栖へ期限付き移籍したことをきっかけにキャリアが好転。J1リーグ戦26試合の出場と、鳥栖の主力選手として活躍したほか、2024年4,5月開催のAFC U23アジアカップ兼パリ五輪予選4試合でフル出場し、2ゴールをマーク。パリ五輪本大会でも4試合中3試合でスタメン出場するなど、国際舞台でも存在感を発揮していた。