一見すると簡単そうな漢字でも、送り仮名がつくことで途端に読めなくなる…そんな経験はないでしょうか。たとえば「発く」、あなたはこの言葉を正しく読めますか?
■「発く」って何と読む?
Sirabee編集部が全国の10代~60代の男女605名を対象に、「発く」の読みかたに関する意識調査を行いました。その結果、「あばく」と正しく答えられた人は全体で37.8%にとどまりました。

一方、「はたく」と回答した人は33.7%、「つく」と答えた人が28.4%と誤答の割合もかなり高く、混乱している人が多いことがわかります。
ちなみに「はたく」は「叩く」、「つく」は「付く」「着く」「突く」など、日常的に目にする漢字に当てはめてしまいがちなため、誤読が生じやすいのかもしれません。
■「発く」の意味は?
「発く」にはいくつかの意味があり、デジタル大辞泉(小学館)では以下のように説明されています。
①土を掘って取り出す(例:墓を発く)
②人が隠していること・気づかれていないことを探り出し、公にする(例:正体を発く、不正を発く)
③ずたずたに切る、切り開く(例:剣をぬきてこれを発くに〈著聞集・一七〉)
とくにニュース記事や小説、古典などで見かける表現で、「暴露する」という意味で用いられることが多いのが特徴です。
■「暴く」と「発く」の違いは?
じつは「発く」と「暴く(あばく)」は、どちらも同じ読みですが、使われる漢字によってニュアンスが異なります。
「発く」はやや文語的・古語的な表現で、「掘り起こす」「探り出す」「切り開く」といった物理的な動作を含むのが特徴。一方、「暴く」は現代語でよく用いられ、「秘密を明かす」「不正を公にする」など、情報や真実を明るみに出す意味に特化しています。
知らなかった人は、ぜひこの機会に「発く=あばく」を覚えておきましょう。使われる場面は少なくても、知っていると文章の読解力がグッと上がりますよ!
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(文/Sirabee 編集部・丸井 ねこ)
【調査概要】 方法:インターネットリサーチ 調査期間:2025年4月12日~2025年4月15日調査対象:全国10代~60代の男女605名