
元鹿島アントラーズ、浦和レッズ監督のオズワルド・オリヴェイラ氏が、母国ブラジルで詐欺被害に遭い、弁護士を告訴した模様。被害総額は8,000万円以上にのぼるが、ブラジルでは同様の被害が相次いでいるという。
ブラジル『ge』は8月7日に伝えたところによると、オズワルド氏は310万レアル(約8,200万円)を詐取されたとして、同国1部ボタフォゴFRの元幹部で、弁護士でもあるジョアナ・プラド・デ・オリヴェイラ氏を告発。オズワルド氏はかつてコリンチャンス、フルミネンセを相手取った裁判で勝訴しているが、その報酬の受け取りを依頼したジョアナ氏に250万レアル(約6,800万円)を着服されたと主張している。
そのオズワルド氏は2019年9月にブラジル1部フルミネンセの指揮官を解任されて以降、一度も現場に復帰しておらず、5年以上にわたり無所属状態。失業保険により、自身の銀行口座には一定額が振り込まれていたものの、その口座から59万レアル(約1,600万円)が引き出され、ジョアナ氏の口座に送金されていたことが現地当局の捜査により判明している。
この被害を受けて、オズワルド氏は「自分のお金を信頼していた人物から搾取されて、本当に残念。裏切られた。汗水流して稼いだお金を使えないなんて…」などとコメント。ジョアナ氏への怒りをあらわにしているが、元チェルシー所属選手・元ブラジル代表のラミレスをはじめ複数のサッカー関係者も同様の被害に遭っているが、ジョアナ氏は「悪意や被害を与える意図はなかった」と弁明している。
現在74歳のオリヴェイラ氏は、2007年から11年まで鹿島を指揮。内田篤人や岩政大樹らを指導し、J1リーグ3連覇、2度の天皇杯優勝を成し遂げるなど、鹿島に黄金期をもたらした。鹿島退団後はしばらくブラジル国内クラブ等で率いていたが、2018年4月から浦和を指揮。浦和時代は1年目に天皇杯を制したものの、2019シーズンにJ1リーグで2桁順位に低迷。同年5月にクラブを去った。