【ハノイ時事】香港を拠点に和牛の卸売業を手掛けるサクラフーズは16日、ベトナムのハノイで和牛の知識を深めるイベントを開催した。日本人シェフが和牛の各部位を使用した調理方法を紹介し、鮮度や品質を保つための保管方法などを解説した。

 サクラフーズはハノイに支店を構え、熊本産ブランド肉「和王(WAOH)」をベトナム国内のレストランに販売している。今回のイベントには、同社と取引のある企業10社25人が参加した。

 イベントを主催したサクラフーズの薗田昌己社長は、「ベトナムでは和牛の人気が高まっているが、和牛と言えばステーキのイメージが強く、レストランが仕入れる部位には偏りがある」と説明。「イベントを通じて、より多くの部位やそれぞれの部位に適した料理への知識を深めてもらいたい」と語った。

 ハノイ市内の日本食レストランのシェフ、ダオ・バン・ロアートさんは「肉をゆでてサラダにする調理方法は新しい発見であり、多くのことを学ぶことができた」と感想を述べた。すしレストランのシェフであるファム・ミン・クアンさんは「ベトナムの一般人にとって和牛は高価であり、多くの人に広めることは難しいが、和牛のさまざまな部位を使用すれば手頃な価格で提供できるかもしれない」と期待した。

 サクラフーズは今後もベトナム顧客に向けて、和牛の知識や調理方法などを伝えるイベントを定期的に開催する。(了) (記事提供元=時事通信社) (2025/07/21-14:33)