アーセナル 写真:Getty Images

 プレミアリーグのチェルシーが、オランダ1部の名門アヤックス・アムステルダムに所属していたDFヨレル・ハトの獲得を8月3日に発表した。同選手の動向を巡っては、同リーグのアーセナルも関心を示していたという。

 UKメディア『TBR Football』によると、アーセナルは2023年にアヤックスからDFユリエン・ティンバーを獲得した流れに続き、同じくアヤックスに所属していたハトの獲得も目指していた。しかしこの19歳は、最終的にチェルシーと7年契約を結んだ。アーセナルはこの移籍に対して激怒していると同メディアは伝えた。

 チェルシーは近年、若手選手に対して成果報酬型の契約を導入し、基本給を抑えながらも長期契約で囲い込む方針を強化している。今回のハトの獲得もその戦略の一環とみられる。アーセナルも獲得を目指していたが、DFオレクサンドル・ジンチェンコらの去就が不透明だったことから、最終的に動けなかったとされている。

 同メディアのチーフ特派員グレアム・ベイリー氏は、アーセナルがハトを欧州屈指のディフェンダーに成長する逸材と高く評価していたと明かしており、ティンバーを獲得した際のように交渉の流れに乗れなかったことが痛手だったと指摘している。

 一方で、ハトの起用法に関してアーセナルは、ハトをセンターバックと左サイドバックを兼ねるユーティリティプレーヤーとして見ていた。それに対し、チェルシーは同選手を主に左サイドバックとして起用する可能性が高いという。

 チェルシーのエンツォ・マレスカ監督は、すべてのポジションにトップレベルの選手を2人ずつ配置する方針を掲げており、ハトも左サイドバックの主力候補としてその構想に組み込むことが予想される。