名古屋グランパス 写真:Getty Images

 ブラジル人FWレレは2025年夏、同国1部フルミネンセから名古屋グランパスへ期限付き移籍も、FIFA(国際サッカー連盟)の規定により、公式戦でのプレーが不可。わずか2か月で名古屋を退団し、母国クラブへ加入する見込みだが、新天地でFIFA規定に違反する可能性があるという。

 レレの公式戦出場可否を巡っては、名古屋はリオデジャネイロ州選手権がFIFAの認める公式戦に該当しないという認識を示していたが、FIFAは州選手権が公式戦に該当すると判断。選手のシーズン中の移籍に関して、登録自体は最大3クラブであるものの、その期間は2クラブでしか公式戦に出場できないという規定により、名古屋でのプレーは不可となっている。

 名古屋退団の可能性は、ブラジル『365スコア』は7月25日に報じているが、『ge』は8月5日に「レレは6日にブラジル2部アトレチコ・ゴイアニエンセと正式契約を結ぶ予定」とリポート。「2025年に他クラブでプレーが許可された」「レレは1シーズンでプレーできるクラブ数に制限があるため、アトレチコ・ゴイアニエンセでプレーするための許可を待っていた」「アトレチコ・ゴイアニエンセの会長によると、レレがプレーすることについて、すでにスポーツ高等司法裁判所(STJD)からの許可が下りている」と、母国復帰後に公式戦のピッチに立つ可能性もあわせて伝えている。

 レレは2024年に右ひざの大怪我により長期離脱を余儀なくされると、復帰後は出場機会に恵まれず。2025年1,2月にフルミネンセの一員として、リオデジャネイロ州選手権でプレーした後、同年4月にセアラーSCへ期限付き移籍。ブラジル1部リーグ戦7試合に出場していたが、6月にセアラーSCへのレンタルを早期打ち切り。フルミネンセから名古屋へ移籍していた。

 名古屋でプレーすることなく、アトレチコ・ゴイアニエンセの一員としてピッチに立つとなれば、FIFAの規定に違反することになる。STJDから許可が下りているとはいえ、FIFAから同クラブに処分が科される可能性も十分考えられる。