FC東京のゴール裏 写真:Getty Images

 かつてFC東京でプレーしていた元ブラジル代表DFブルーノ・ウヴィニが、一部の給与等の未払いを理由に古巣のブラジル1部ECヴィトーリアを訴えていた裁判で、選手側が勝訴した模様。クラブから1億円以上の賠償金は支払われるという。

 ウヴィニは2024年4月からECヴィトーリアに在籍していたが、ブラジル人のホルヘ・ニコル記者が2025年5月12日に伝えたところによると、同選手は2025年に1カ月分の給与しか受け取っていないと主張。クラブ500万レアル(約1億3,100万円)の支払いを求めて訴訟を起こした一方、4か月にわたりチームに帯同しておらず、個別でトレーニング。6月はじめに退団している。

 一方、ECヴィトーリアのファビオ・モタ会長は「ウヴィニは5月12日にチームを去ったが、その時に何も説明がなかった」とコメント。給与未払いの可能性を完全否定したほか、本人の意思で退団したと主張するなど、選手サイドと対立していた。

 ブラジル『EcV Gols』が8月4日に伝えたところによると、裁判の結果、ECヴィトーリアには500万レアル以上の支払いが命じられたとのこと。これには給与の他に、労働関連の未払い分も含まれており、利息等を加えると500万レアルを超えるという。

 現在33歳のウヴィニは、ナポリやトゥウェンテなど欧州の複数クラブに在籍したほか、サウジアラビア1部アル・ナスルなど中東クラブでもプレー。2021年1月にFC東京へ加入したが、来日1年目のJ1リーグ戦で2試合の出場にとどまると、2022シーズンは選手登録外に。同年8月に契約解除により退団していた。

 FC東京退団後はしばらく無所属状態だったが、2023年1月にグレミオへ加入。2024年4月にグレミオからECヴィトーリアへ移籍しているが、2024シーズンのブラジル1部リーグ戦で6試合の出場にとどまり、同年7月以降は出番がなかった。