セールスイネーブルメントツール選定で外せない6つのポイント
自社の営業課題とのフィット感を重視する
まず、自社が抱える最も大きな営業課題は何かを明確にすることが重要です。「新人の立ち上がりが遅い」「提案の質にバラつきがある」「特定の商品だけ売れない」など、課題によって重視すべき機能は異なります。例えば、人材育成が課題ならトレーニング機能が豊富なツール、提案の質が課題ならコンテンツ管理・分析機能が強力なツールを選ぶべきです。ツールありきではなく、自社の課題解決に直結するツールを選びましょう。
営業担当者が現場で使いやすいか(UI・UX)
どんなに高機能なツールでも、現場の営業担当者に使われなければ意味がありません。多忙な営業担当者がストレスなく使える、直感的でシンプルなインターフェースは必須条件です。特に、普段利用しているSFA/CRMやメールソフト内からシームレスに資料を検索・共有できるか、スマートフォンやタブレットでも快適に操作できるか、といった「現場での使い勝手」は、導入後の定着を左右する極めて重要なポイントです。
コンテンツ管理・分析の精度と柔軟性
セールスイネーブルメントの中核となるのがコンテンツです。必要な資料がすぐに見つかる高度な検索機能はもちろん、常に最新版が共有されるバージョン管理機能は不可欠です。さらに重要なのが分析機能です。
「どの資料が、いつ、誰に、どれくらいの時間閲覧されたか」「成約につながった商談では、どの資料が使われていたか」を分析できるツールを選ぶことで、売れるコンテンツを特定し、営業活動全体の質をデータに基づいて改善していくことができます。
チェックポイント
- 高度な検索機能とバージョン管理機能が充実しているか
- 資料の利用状況と成約データを連携して分析できるか
- 効果的なコンテンツを特定し、改善に活用できる仕組みがあるか
トレーニング・育成機能の充実度
営業担当者のスキルアップを支援する機能も重要です。商品知識や営業スキルを学べるeラーニング機能、自分の商談ロープレ動画をアップロードして上司や同僚からフィードバックをもらえるコーチング機能など、育成を支援する機能が充実しているか確認しましょう。これにより、集合研修に頼らずとも、個々のレベルに合わせた継続的なスキル向上が可能になります。
既存システム(SFA/CRM)等との連携性
セールスイネーブルメントツールは、単体で利用するよりもSFA/CRMと連携させることで効果が最大化されます。SFA/CRM上の顧客情報や商談データと、ツール内のコンテンツ利用状況を紐づけることで、「受注した顧客は、どの資料を熱心に見ていたか」といったより深い分析が可能になります。
現在利用している、あるいは将来導入予定のSFA/CRMとスムーズにデータ連携できるかは必ず確認しましょう。
コストとサポート体制のバランスを見極める
特にITツールの運用に不慣れな中小企業にとっては、導入時の設定支援やトレーニング、導入後の活用相談といったベンダーのサポート体制が成功の鍵を握ります。日本語での手厚いサポートが受けられるかを確認しましょう。
また、料金体系も重要です。ID数に応じた課金か、機能に応じた課金かなどを確認し、自社の規模や成長計画に合った、費用対効果の高いツールを選ぶことが重要です。