大きなハードルはない

 日本のオフィスでチームメンバーが集まって開発を行うのと、国をまたいでメンバー同士が離れた場所で開発を行うのとでは、勝手が違ってくる面もあるのではないか。何か工夫していることはあるのか。

「弊社は以前から海外人材の採用を進めてきたことで約55カ国から社員が集まっており、特にプロダクト開発組織     では英語化が進んでいるため、言語に関する障害はほぼありません。日本とインドの時差は3時間半くらいですので、この点も問題ないです。また、22年にGCoEを開設する以前からコロナの影響でリモートワークが進んで社員はリモートで働くことに慣れていたので、その点に関しても大きなハードルはありませんでした。

 開発の進め方という面では、日本でも複数のチームが連携してプロジェクトを進行させていくケースが多いですが、それと同様に基本的にはインド拠点のチームと日本拠点のチームが協力して進めていく形態なので、大きな違いはありません。また、仕事を進める上でコミュニケーションの面で支障が生じるようなことも特にありません。

 しいて難しい点といえるようなことを挙げるとすれば、インドではメルカリのサービスを使えず、またメルカリのようなサービスは浸透していないので、現地のエンジニアたちに“どのような使われ方をするサービスなのか”を深く理解してもらうという点は少し時間がかかるかもしれません」

(文=BUSINESS JOURNAL編集部)