
米国環境保護庁crbellette/iStock
米国トランプ政権が環境保護庁(EPA)からCO2規制権限を剥奪する提案をした(提案本文(英語)、(機械翻訳))。
2009年に決定されて、自動車等のCO2排出規制の根拠となっていたCO2の「危険性認定(endangerment findings)」を取り消す、というものだ。
もともと米国環境保護庁(EPA)は、ばいじんなどの汚染物質を取り締まる権限はあったが、それに追加してCO2を規制する根拠とされてきたのがこの「危険性認定」であった(なお、絶滅危惧認定と訳している記事もあるが、ここでは「人類の福祉をendangerしている」と書いてあるので、絶滅危惧認定と訳すのは誤りで、危険性認定と訳すのが正しい)。
米国の“懐疑論者”アンソニー・ワッツは以下のように述べている。
懐疑論者が勝利し、危険性認定は無効となる – 気候戦争でついに真実が勝利する
今日は気候懐疑論者にとって記念すべき勝利だ。本日、環境保護庁が二酸化炭素の危険性に関する所見を削除するという決定を下したことは、イデオロギーではなく証拠に根ざした、アメリカの気候政策へのアプローチにおける極めて重要な転換を意味する。何年もの間、この「所見」は、わが国の発電所から私たちが運転する自動車、そして私たちが支払うエネルギー料金に至るまで、あらゆるものを対象とした、高価で広範囲に及ぶ規制の数々を法的に正当化する根拠となってきた。
なおこの危険性認定の取り消しについて、具体的な政府文書や今後の見通しなど、詳しくはAIのChapGPT(チャッピー)に調べてもらったリンクを付けておこう。この決定によって実現するCO2関連の規制緩和がもたらす経済効果は、年間540億ドル(8兆円)に上るとされている。(なおこのチャッピー、情報収集には有用だけれでも、気候危機論に毒されている部分も多いので、そこは気を付けながら読んで欲しい。)