
もし、火星に古代エジプトの神々の痕跡が残されていたとしたら、あなたはどう思うだろうか。NASAの火星探査車が撮影した一枚の写真に、エジプトの冥界の神「オシリス」の像にそっくりな岩が写り込み、大きな話題を呼んでいる。
これは単なる偶然か、それとも太古の文明が残したメッセージか。火星の赤い大地に眠る壮大な謎に迫る。
火星の崖に佇む「エジプトの神」
問題の画像は、2007年5月7日にNASAの火星探査車「オポチュニティ」が撮影した、正真正銘の本物だ(画像番号: PIA10210)。ヴィクトリア・クレーターの縁にある「カボ・サン・ビセンテ」と呼ばれる高さ約12メートルの崖を撮影したパノラマ写真の片隅に、その奇妙な岩は写っていた。
その姿は、エジプトのハトシェプスト女王葬祭殿にあるオシリス像と驚くほど似ている。注意深く見ると、目のくぼみ、エジプト風の顎ひげ、そして像の足元まで識別できるように見える。これは自然の造形物なのか、それとも火星人が彫った彫刻なのだろうか。

単なる偶然か、それとも超古代文明の痕跡か?
もちろん、懐疑的な人々はこれを「パレイドリア」の一種だと指摘するだろう。パレイドリアとは、雲が人の顔に見えたり、月の模様がウサギに見えたりするように、無関係なものに関連性や意味を見出してしまう心理現象のことだ。単なる岩の凹凸が、我々の思い込みによって「像」に見えているだけだ、と。
しかし、火星にはこれまでにも、有名な「シドニア地区の人面岩」や、ピラミッドと見まがうような地形が発見されてきた歴史がある。もしこれらが単なる偶然の産物ではなく、誰か、あるいは何かが意図的に残した考古学的な「手がかり」だとしたらどうだろう。
NASAはこの「オシリス像」について何も公式なコメントを発表していない。しかし、その沈黙がかえって、「何かを隠しているのではないか」という人々の想像力を掻き立てている。
