
カンボジアサッカー連盟(FFC)は、8月6日にベトナムで開幕するASEAN女子サッカー選手権2025に出場するカンボジア女子代表の監督に日本人の行德浩二氏(60歳)を任命した。行德氏は現在、男子のカンボジアA代表とU-23代表の監督も兼任しているため、今回の就任により3つの代表チームを受け持つ異例の監督となった。
行德監督は、かつて清水エスパルス(2003)やFC岐阜(2012-2013)を率いた経験があり、海外ではブータン代表(2008-2009)やネパール代表(2016-2018)も指揮している。2019年からは、JFAアジア貢献事業でカンボジアに派遣され、U-18代表およびカンボジアサッカー連盟U-18アカデミー監督に就任。その後、2023年からU-23カンボジア代表監督を務め、2024年9月にはカンボジアA代表の暫定監督を兼任し、2025年初めには正式にA代表とU-23代表の兼任監督となった。
今大会でカンボジア女子代表は、ベトナム、タイ、インドネシアと同じ「グループA」に入っている。東南アジア女子サッカーの勢力図は、ベトナムとタイの2強時代が長く続いてきたが、近年は帰化選手で補強したフィリピンとインドネシアも急速に力をつけている。カンボジアも女子リーグを発足させるなど女子サッカーの強化に力を入れているが、実力差はまだ大きく、グループAでは最弱と見られている。
なお、今大会は8月6日~19日にベトナム東北部フート省で開催され、東南アジア7か国の代表チームのほか、オーストラリアがU-23代表チームを送り込む予定だ。2013年にはU-23日本女子代表が招待参加して優勝したこともある。