ディエゴ・ピトゥカ(鹿島アントラーズ在籍時) 写真:Getty Images

 鹿島アントラーズに在籍歴のあるMFディエゴ・ピトゥカは、ブラジル1部サントスで出場機会が減少。V・ファーレン長崎へ期限付き移籍の可能性が報じられているが、サントスは長崎からのオファーを却下した模様。サントスによる未払い問題も同選手の去就に影響を与えそうだ。

 以前からJリーグ再挑戦の可能性が取りざたされていたピトゥカだが、リーグ戦直近2試合で出番なしと序列低下が顕著に。ブラジルの移籍市場に精通しているジャーナリストのブルーノ・リマ氏は、7月30日に長崎移籍の可能性を報じるとともに、「ピトゥカはサントスへの愛着があるが、Jリーグ再挑戦を熱望しており、すでにクラブ幹部にその意向を伝えている」と選手サイドの意向もあわせて伝えている。

 また、『jornal da orla』は「長崎は1年レンタル、年俸を全額負担する形でピトゥカの獲得を打診」とリポート。現在の年俸は720万レアル(約2億円)であるが、サントスは同選手との契約を2027年12月31日まで残す中、2023年のサントス復帰時に約束したボーナスなどが未払い状態であるという。

 ただ一方で、ブラジル『UOL』は31日に「サントスは期限付き移籍のオファーを容認するつもりはない」「期限付き移籍では、経済的に満足するリターンはないと考えている」と報道。ピトゥカに未払い金の受け取りを放棄する考えはなく、この問題もJリーグ再挑戦に当たっての障害となる可能性があるとみられる。

 現在32歳のピトゥカは2021年から鹿島でプレーし、2023シーズン終了後にサントスへ復帰。2024シーズンは元長崎指揮官であるファビオ・カリーレ監督のもと、ブラジル2部リーグ戦36試合の出場で4ゴール3アシストをマーク。シミッチとのボランチコンビで、1部昇格の大きく貢献した。しかし、カリーレ監督が昇格後に解任されたこともあり、2025シーズンはブラジル1部リーグ戦17試合中4試合のスタメン出場にとどまっている。