
名古屋グランパスからアルゼンチン1部AAアルヘンティノス・ジュニオルスへ期限付き移籍中の元U18日本代表FW貴田遼河にトップチームデビューの可能性が浮上。アルゼンチンでの成功が期待される一方、名古屋でプレーしていない現状に対する否定的な意見も湧き起こっている。
現在20歳の貴田は、2023年5月に名古屋とプロ契約を結ぶと、2023シーズンはリーグ戦12試合の出場、YBCルヴァンカップ5試合の出場で2ゴールと結果を残していた。しかし、2024年に買い取りオプション付きの期限付き移籍でアルヘンティノス・ジュニオルスへ。リザーブチームに合流し、海外挑戦1年目は2試合の出場にとどまったが、2025シーズンはここまで15試合中14試合のスタメン出場で3ゴールを挙げている。
7月17日に行われたボカ・ジュニア-ズ下部組織との試合で、左足からの強烈なシュートでゴールネットを揺らすなど、鮮烈なパフォーマンスを発揮している貴田だが、現地時間31日に行われる国内カップ戦の準々決勝でベンチ入り。試合展開次第ではトップチームでデビューする可能性も考えられる。
一方、貴田のレンタル元である名古屋は、24試合を終えて15位に低迷。デンマーク人FWキャスパー・ユンカーの起用法など、長谷川健太監督の采配に対する異論も相次いでいる。
イタリア人ジャーナリストのダニーロ氏は、貴田をチームに残さなかったクラブの判断にも疑問を抱いている模様。ユンカーの出場機会の少なさに不満を覗かせると、「貴田は長谷川監督によるもう一人の犠牲者だ。長谷川監督は貴田を使わず、逃げるように出て行かせてしまった…。長谷川監督の指揮は、過去15年で名古屋に起きた最悪の災難だと思う。監督としての実力はひどく、選手への接し方もまともにできない」と批判している。
なお、貴田の期限付き移籍期間は2025年12月31日まで。今後の活躍次第では、2026年以降に名古屋トップチームで戦力となる可能性が考えられるだけに、クラブ首脳陣による判断に注目が集まる。