ディエゴ・ピトゥカ(鹿島アントラーズ在籍時) 写真:Getty Images

 鹿島アントラーズに在籍歴のあるMFディエゴ・ピトゥカには、ブラジル1部サントスからV・ファーレン長崎へ移籍する可能性が浮上。本人はJリーグ再挑戦に前向きとみられるが、ブラジル国内では長崎のオファー内容が報じられている。

 2025年に出場機会が減少し、リーグ戦直近2試合で出番がないピトゥカの去就を巡っては、2025年3月の時点でJリーグクラブからの問い合わせが報じられていたほか、7月はじめには『Bola Vip』が「サントスのもとに、Jリーグクラブから移籍金800万レアル(約2億2,000万円)のピトゥカ獲得オファーが届いている」と報道。サントスが6月に中盤センターを本職とするMFウィリアン・アロンを獲得したこともあり、以前から退団の可能性が取りざたされている。

 そんななか、ブラジルの移籍市場に精通しているジャーナリストのブルーノ・リマ氏は、7月30日に長崎移籍の可能性を報道。「ピトゥカはサントスへの愛着があるが、Jリーグ再挑戦を熱望しており、すでにクラブ幹部にその意向を伝えている」という選手サイドの意向のほかに、2023年のサントス復帰時に約束したボーナスなどが未払い状態であることもあわせて伝えていた。

 すると、『jornal da orla』は長崎の提示したオファーの内容を特集。「長崎は1年レンタル、年俸を全額負担する形でピトゥカの獲得を打診」と伝えているが、現在の年俸は720万レアル(約2億円)と高額。サントスは同選手との契約は2027年12月31日まで残していることにくわえて、未払い問題を抱えているだけに、放出に前向き。Jリーグクラブへの放出により、未払い問題を解消する狙いがあるとみられる。

 現在32歳のピトゥカは2021年から鹿島でプレーし、2023シーズン終了後にサントスへ復帰。2024シーズンは元長崎指揮官であるファビオ・カリーレ監督のもと、ブラジル2部リーグ戦36試合の出場で4ゴール3アシストをマーク。シミッチとのボランチコンビで、1部昇格の大きく貢献した。しかし、カリーレ監督が昇格後に解任されたこともあり、2025シーズンはブラジル1部リーグ戦17試合中4試合のスタメン出場にとどまっている。