
ラ・リーガのバルセロナは今2025/26シーズンに向けたチーム再編を進めており、7月27日に日本で行われたヴィッセル神戸との親善試合は3-1で勝利した。ハンジ・フリック監督が指揮するチームには、ラ・マシア(バルセロナの下部組織)出身の有望な若手選手たちが多数台頭しているが、チーム内の選手層は厚く、出場機会の確保が難しい選手が増えている。
そんな中、スペインメディア『Fichajes』によると、プレミアリーグのマンチェスター・シティが、バルセロナ所属のMFフェルミン・ロペスに関心を寄せているという。シティのジョゼップ・グアルディオラ監督はこの22歳のスペイン人を高く評価しており、クラブは約6,000万ユーロ(約102億円)のオファーを提示する意向を持っていると報じられている。
フェルミンは、近年ラ・マシアから輩出された中でも唯一無二の特性を持つ選手で、高い技術を武器に、タイミングの良いペナルティエリアへの侵入を得意とする攻撃的ミッドフィルダーだ。
シャビ・エルナンデス前監督(2021-2024)の下でプレシーズンから頭角を現し、昨2024/25シーズンにはフリック監督のもとでも起用機会が増加していた。
しかし、バルセロナにおいては毎試合の先発出場を確保することが難しい。一方で、シティも選手層は厚く、決してポジションを得やすいクラブではない。そのため、この移籍が同選手にとって明確なステップアップになるとは限らない。
また、フェルミンはバルセロナでMFダニ・オルモとポジションを争う形になるが、両者のプレースタイルは類似しておらず、フェルミンのような特徴を持つ選手は、現在のバルセロナに存在しないのも事実だ。
そのような観点から、フェルミンを売却すべきではないが、バルセロナの財政状況を考慮すれば、交渉が進む可能性も否定はできない。仮に正式なオファーが届いた場合、クラブがどのような判断を下すのかが注目されそうだ。