標準和名に淡水魚の名前が付く魚は深海にもいます。

ウミドジョウはアシロ目アシロ科に分類される魚で、30~200メートルの砂泥底に生息。なぜ本種にこのような名前が付けられたのか不明ですが、眼の直下付近にある糸状の腹びれが淡水魚のドジョウを彷彿とさせるからと推測しています。

あるいは、ウミドジョウの体形が淡水魚のドジョウに似ることに起因しているかもしれません。

正直、本種のほかにもドジョウに似た海水魚は幾らでもいるに、なぜよりにもよってこの魚にウミドジョウという名前が付けられたのか不思議ですね。

『ウミドジョウ』に『ウミタナゴ』 標準和名に淡水魚の名がつく海水魚たちアユモドキ(提供:PhotoAC)

ちなみに別名が「ウミドジョウ」の魚も存在します。日本各地に生息するニシキギンポ科のギンポのほか、アユモドキは滋賀県の方言でウミドジョウも呼ぶそうです。

なぜ、淡水魚であるアユモドキがウミドジョウと呼ばれているのか不明ですが、琵琶湖が別名で「淡海」と呼ばれることに起因しているのかもしれませんね。

海と淡水で似た姿の魚がいる
このように海水魚でありながら淡水魚の名前が付く魚たちは、形態的な共通点が由来となっていると考えられます。

反対に海水魚が名前に入る淡水魚もいるので、興味がある方はぜひ調べてみてください。

(サカナト編集部)