
バンクーバー・ホワイトキャップス所属GK高丘陽平が、MLS(アメリカ・メジャーリーグサッカー)リーグ戦で驚異的な記録を樹立。バイエルン・ミュンヘンを退団した元ドイツ代表MFトーマス・ミュラーとの共闘により、今後より一層注目度が高まる可能性もある中、同選手の日本代表招集論も湧き起こっている。
高丘は横浜F・マリノス在籍時の2022シーズンにJ1リーグ全試合出場で優勝を成し遂げるなど、日本国内で実績を積むと、2023年2月に横浜FMからバンクーバーへ完全移籍。バンクーバーでも海外挑戦1年目から正守護神として活躍しているが、2025シーズンはここまでMLSリーグ戦24試合の出場でクリーンシートを11度達成。CONCACAFチャンピオンズカップでも7試合のスタメン出場でクリーンシート2回と、リーグトップレベルの成績を残している。
7月27日の第26節カンザスシティ戦でも無失点でチームの勝利に貢献した高丘だが、日本人選手の情報に詳しい海外メディア『Jリーグインサイダー』は31日に「日本人GKの高丘がMLSで高く評価され続けている」とリポート。11度クリーンシート達成というリーグ戦での成績を紹介した上で、「彼は日本代表招集に値する」と綴っている。
一方で日本代表はFIFAワールドカップ北中米大会での優勝を最題目標に掲げるなか、2025年9月の国際Aマッチデーでアメリカ遠征を実施。メキシコ代表、アメリカ代表と対戦することが決まっているが、本大会では過密スケジュールの中での長距離移動が、選手のコンディションに影響を及ぼす。
大会期間中に長距離移動を伴うという点で、カタールW杯と大きく異なるだけに、MLSの舞台で長距離移動に慣れている選手を招集する必要性も考えられるところだ。
ロサンゼルス・ギャラクシー所属の元日本代表DF吉田麻也は2025年3月、韓国メディア『フェアポイント・フットボール』の公式YouTubeチャンネルに出演した際、「試合会場にエアコンはなく、試合ごとの移動距離も非常に長くなる」と北中米W杯の環境に言及した上で、「今の日本代表にはメキシコやカナダ、アメリカでのプレー経験がある選手が少ない。心配している」「(カタールW杯の時は)前に何度もあの国で試合をしていたので、カタールでの試合環境を理解していた」などと私見を述べていた。