日本サッカー協会 写真:Getty Images

 参議院議員選挙で争点のひとつとなった外国人問題。移民に対する対応を巡り意見が分かれるなか、日本サッカー界でも移民選手に関する議論が白熱。GK鈴木彩艶(パルマ)などハーフの選手による日本代表での台頭が目立つなか、日本サッカー協会(JFA)のスポンサーであるホテル業界大手『アパグループ』の元谷一志社長兼最高経営責任者(CEO)や、清水エスパルスの反町康治GM(ゼネラルマネージャー)が移民選手に言及している。

 テレビ静岡の公式YouTubeチャンネルで7月29日に公開された『サカろう』では、元谷氏や反町氏らが出演。日本人選手と外国人選手の比較において、反町氏は代表クラスの日本人選手が欧州の選手よりも優れている点を訊かれると、こう語っている。

 「プレーの連続性、動きの連動性と言えるかもしれませんが、切り替え、特に攻撃から守備への切り替えの速さ、あと個人戦術やセオリーを与えると、ちゃんと言われたことをきちんとやる。それが日本人選手の特徴だと思う。外国人はいい加減な選手が多いけど、それをまかなえるスピードがある」

 すると、元谷氏は移民選手が多いフランス代表を例に、「日本は多様性というか、移民からの代表入りがまだ少ないと思う」と指摘。「静岡で移民を受け入れ等で、ホームグロウンの選手を幼少期から育てることを考えているのか」と質問すると、反町氏は以下のように私見を述べた。

 「(日本代表の)GKを見ると分かるが、鈴木彩艶しかり、小久保玲央ブライアンしかり、みんな体格が良い。運動能力の高い選手(ハーフ)が出てきている。清水だと、普段街を歩いていてもあまりいない。ちょっと頭の片隅にやってみたいかなとは思います」

 現在の日本代表では、鈴木、小久保、GKピサノ・アレックス幸冬堀尾(名古屋グランパス)などハーフの選手が増加傾向にあるものの、移民選手はほとんどいない状況だ。外国人の血を受け継いでいる選手は日本人離れした身体能力を兼ね備えていることが多いが、将来移民選手が代表チームに一定数存在するとなった場合の国民感情がどうなるのか気になるところだ。