紺屋町の一角には箱本館があって、藍染体験のできる施設のほか、郷土の歴史を伝える資料が展示されています。1760年代の建物で大和郡山の町家の中では最も古いものです。
訪ねたのが6月中旬だったということもあって軒先には藍染のテルテル坊主が飾られていました。
藍染で飾られた水槽の中で金魚が泳いでいます。大和郡山は全国的に有名な金魚の産地として知られています。1724年に柳澤吉里侯が甲斐国から大和郡山に金魚養殖の技術を持ち込んだことが始まりで、幕末には藩士の副業として、明治維新後は藩士や農家の副業として養殖が盛んにおこなわれるようになったそうです。

民家の軒先にも金魚。
金魚は街のシンボル的存在で、いたるところに金魚の装飾が施されています。
こちらは大和郡山のお土産品店ですが、左手にあるのはなんと金魚すくい場。
縁日でもお祭りでもない普通の日にこのように金魚すくいを楽しむことができます。なお、大和郡山では毎年金魚すくいの全国大会が行われ、全国の金魚すくいの猛者が腕を競い合います。今年は2025年8月24日に開催予定だそうです。

大正期に建てられた小児科医院。
町を歩けば酒蔵跡やハイカラな小児科医院の跡など数々の歴史ある建築に出会える大和郡山。来年は大河ドラマも放映されて観光客が増えて大いに盛り上がると思います。ブームを先取りして街歩きを楽しむんでみてはいかがでしょうか。
編集部より:この記事はトラベルライターのミヤコカエデ氏のnote 2025年7月27日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方はミヤコカエデ氏のnoteをご覧ください。