ルイス・ディアス 写真:Getty Images

 ブンデスリーガのバイエルン・ミュンヘンが今2025年夏の移籍市場で複数のターゲット獲得に失敗する中、クラブの新たな補強選手としてプレミアリーグのリバプールに所属するFWルイス・ディアスの獲得交渉を進めていた。同クラブはリバプールに移籍したMFフロリアン・ビルツや複数の選手獲得を狙っていたが実現には至らず、今夏にトルコ1部のガラタサライに移籍したFWリロイ・サネの後任としてディアスに白羽の矢を立てていた。

 世界的なアメリカの大手メディア『Forbes』によるとバイエルンとリバプールとの交渉は容易ではなかったものの、ディアス本人が移籍を希望したこともあり、リバプールが妥協。移籍金は7,500万ユーロ(約129億7,317万円)で合意に達し、個人条件もすでに成立したようだ。ディアスとバイエルンの契約期間は2029年までで、1年延長のオプションが付帯する。ディアスはリバプールのアジアツアーから離脱し、メディカルチェックのためにミュンヘン入りする。

 そのディアスの加入に関してだが、同メディアによるとバイエルン側に懸念が残ると指摘した。ディアスは28歳とすでにピークに近く、今回の移籍によりUEFAチャンピオンズリーグ(CL)のライバルクラブであるリバプールを資金面で支援する形にもなりかねない。

 また、バイエルンが若手の獲得を優先していた中でのこの決断は、クラブの焦りを映し出しているとも指摘。クラブに所属するMFパウル・バナーのような有望な選手の存在も踏まえれば、今回のディアス補強が長期的に見て正解かどうかは今後の結果に委ねられる。

 リバプールは2022年1月にディアスを4,900万ユーロ(約84億1,159万円)で獲得しており、今回の売却で大きな利益を確保した。2024/25シーズンにはプレミアリーグで13ゴール7アシストを記録し、これまでで最も結果を残した。