それでは地域の調和を乱しますし、バランスの取れた地域の発展は不可能です。
和を保つという考え方は日本だけの話ではありません。海外も全く同じです。したがって地域の発展を阻害する人は歓迎されないのです。
これが「地元ファースト」の考え方の根源であり、真の意味での「ジャパンファースト」です。
実際に海外に住んだことがある方であれば分かりますが、大半の国や地域では「地元ファースト」が当たり前です。
例えば私が留学していたアメリカは、多民族国家であり移民国ですが、外国人はアメリカはもとい、地元コミュニティに同化することが求められます。
英語を話して当たり前、アメリカ人的なライフスタイルを身につけるのが当たり前、そして学校や地域の行事では国旗が掲げられ国家に忠誠を誓うのが当たり前の行為です。
移民の子供が軍隊に入ったり、アメリカ国民であることを強調するのも当たり前です。
アメリカは元々「アメリカファースト」です。それに疑問を抱く人は超少数派です。多様な外国人や移民で成り立ってきた国だからこそ「地元ファースト」でなければ国が崩壊してしまいます。
欧州も似たりよったりで、日本の人はイタリアやスペイン、フランスの地元愛や地元文化優先、愛国心には正直言ってドン引きすると思います。
イタリアは特に外国に興味がある人は少なく、移民はイタリア人というよりも「地元民」なりきることが生活の様々な場面で「要求」されます。
その同調圧力は日本では想像できないレベルです。
多様な移民がいるイギリスも、なんだかんだいって地元に代々住む人は「イギリスファースト」です。
例えばイギリスの学校では植民地時代の暗部は教えませんし、延々と大英帝国の偉業や王について教えます。宗教も文学も音楽もイギリスファーストなので日本のように様々な国の音楽を教えることはありませんし、ドイツやフランスの文学さえ無視に近いのです。
中国や台湾、メキシコ、ペルー、ブラジル、ナイジェリア、インド、ロシアやタイだって自国ファーストです。