
今2025年夏の移籍市場で積極的な補強を進めるプレミアリーグのアーセナルは、主力の引き留めにも注力しており、戦力の見直しと再編が同時進行で進められている。一部選手の去就に関しては、当初の退団方針からの転換も見られているようだ。
アーセナルは当初、MFレアンドロ・トロサールおよびDFオレクサンドル・ジンチェンコの退団を検討していたが、両者は2025/26シーズンもクラブに残留する見通しとなった。クラブのミケル・アルテタ監督は両選手の戦力的価値を高く評価しており、関係者によれば、クラブ内でも最低1年の残留方針で一致しているという。
ジンチェンコは今夏、クラブに対して移籍の可能性を探る許可を求めていたが、それを受けてアーセナルは左サイドバックの補強に動き、オランダ1部アヤックスに所属するDFヨレル・ハトと接触した。しかし、同選手はチェルシー移籍が有力と見られており、最終的にジンチェンコはアルテタ監督との複数回の話し合いを経て残留を決断した。
一方、30歳のトロサールは年初から契約延長交渉を行っていたが、当初提示された条件に昇給が含まれていなかったことから一時協議が停滞。その後、話し合いは再開されており、現在は合意間近とされている。トロサールはロンドンでの生活に満足しており、今2025/26シーズンもアルテタ監督体制の下で重要な役割を担う見通しだ。
ジンチェンコの戦術的柔軟性、トロサールの攻撃力は、昨2024/25シーズンの成果を土台に再びプレミアリーグ優勝を狙うチームにとって不可欠な要素とされており、両者の残留は今後の補強戦略にも大きな影響を与えるとみられる。