
バルセロナ対ヴィッセル神戸の開催費用未払い問題で揺れている『株式会社ヤスダグループ』は、日本代表MF久保建英擁するレアル・ソシエダや、FW伊東純也ら所属のスタッド・ランスのスポンサーでもある。ソシエダは2025年夏の日本ツアーでV・ファーレン長崎、横浜FCと対戦したが、久保の古巣であるFC東京とマッチメイクされなかったことが前向きに捉えられている。
ヤスダグループは2023年10月、ソシエダと戦略的パートナーシップを締結。ユニフォームの胸スポンサーを務めていたが、2025年7月に新たに5年契約を結んでいる。この新契約締結の際、ヤスダグループの安田慶祐代表取締役社長は「今後はレアル・ソシエダのトップチーム、そしてサンセ(2部)の日本招聘も積極的に行っていきたいと考えています。日本のファンの皆様に、本場スペインの高いレベルのサッカーを直接体験していただく機会を提供してまいります」などとコメントしていたが、25日開催の横浜FC戦では試合会場に姿を見せていない。
このパートナーシップ契約もあり、ソシエダは2024年から2年つづけて日本ツアーを実施。2024年は東京ヴェルディ、ガンバ大阪が対戦相手となり、2025年は長崎、横浜FCと対戦しているが、FC東京は対戦相手に含まれなかった。
一方、ヤスダグループはバルセロナ対神戸の開催費用未払いの可能性が報じられると、24日には主要取引先一覧が公式ホームページから削除されている。その一覧はスクリーンショットによりXで拡散。株式会社ジュビロ、株式会社エスパルス、株式会社ゼルビア、東京ヴェルディ株式会社、楽天ヴィッセル神戸株式会社、株式会社ガンバ大阪が記載されているが、ここにもFC東京の名前はない。
なお、ヤスダグループはソシエダのみならず、スタッド・ランスともスポンサー契約を締結。ランスは2024年の日本ツアーで町田ゼルビア、清水エスパルス、ジュビロ磐田、神戸と対戦している。世界トップクラブを巻き込む騒動に発展したヤスダグループの一件は、日本サッカー界にとっても他人事ではない。久保とFC東京の再会が“幻”に終わった裏では、思わぬ安堵の声が交錯している。