例えば、テスラの創業者イーロン・マスク氏がかつてインターネット番組でマリファナを吸って物議を醸した出来事がありました。

彼はもともと型破りでクールな人物として知られていましたが、この行動が「行き過ぎ」と見なされた結果、会社の評価や株価が下がる事態になりました。

クールさは、その魅力があるがゆえに、バランスや文脈を誤ればむしろ社会的評価を落とすリスクもあるのです。

それでは、私たちは結局どうすれば「クール」になれるのでしょう?

今回の研究結果を知ったとしても、「明日からクールになるぞ!」と意識しすぎると、逆に自然さを失って空回りしてしまうかもしれません。

実際のところ、「自然体で、自分の好きなことに正直に、自信を持って生きること」こそが本当のクールさを生むと考えられます。

周囲の目を気にして自分らしさを失うのではなく、余裕を持って自分のスタイルを楽しんでいる人が、結果的に周りから「素敵で魅力的な人」と思われることが多いのです。

今回明らかになった「クールな人」の6つの特性は、一見すると普通の人には難しい「尖った」資質のように感じられるかもしれません。

しかし、これらは裏を返せば、誰でも心がけ次第で育てられる「人間的な魅力の本質」なのです。

肩書きや財産、外見だけに頼らず、内面から湧き上がる自信や冒険心、柔軟な精神を持つこと。

そうした自分らしさを大切に生きることが、結局のところ本当の意味での「クール」なのかもしれません。

私たちも、自分の中にある「クールな要素」を磨いていけば、いつか誰かにとってのクールな人になれる日が来るのではないでしょうか。

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元論文

Cool people.
https://psycnet.apa.org/doi/10.1037/xge0001799

ライター

川勝康弘: ナゾロジー副編集長。 大学で研究生活を送ること10年と少し。 小説家としての活動履歴あり。 専門は生物学ですが、量子力学・社会学・医学・薬学なども担当します。 日々の記事作成は可能な限り、一次資料たる論文を元にするよう心がけています。 夢は最新科学をまとめて小学生用に本にすること。