自動車はいわば「移動するプライベート空間」であり、ドライブ中の過ごし方は人によってさまざまでしょう。
同乗者が車内で飲食をするケースも多いですが、ドライバーによっては「ニオイが汚れ」が気になることもあるようです。
今回はドライバーの人たちに話を聞き、「車内で許せる飲食のライン」について意見を集めてみました。
目次
「そこまでして車内で食べたいか?」箸を使えばセーフと思ったのか……
「そこまでして車内で食べたいか?」箸を使えばセーフと思ったのか……

ドライブ中の食べ物といえば、おにぎりやサンドイッチ、コンビニのホットスナックなど、手を汚さずに食べられるものが人気です。
反対に、手がベタベタになってしまったり、ボロボロとこぼれたりする食べ物は、「できれば避けてほしい」と考えるドライバーも少なくないようです。
「飲食は全然いいんですけど、手が汚れたり、カスがこぼれたりするような食べ物だと、『まじか』とは思いますね。線引きは難しいですけど、ポテチとかは若干ひくかな……。
昔友達数人で旅行に行ったとき、ポテチと人数分の箸を用意してきたヤツがいて、手を汚さないための配慮は嬉しかったですが、『そこまでして車内で食べたいか?』と思わなくもなかったですね」(20代男性)
車のオーナーとしては、愛車を汚さないよう配慮してくれる同乗者の気持ちは嬉しいものでしょう。しかしこのケースでは、箸まで用意する友人の熱意に、いくばくか心の距離を感じてしまったようです。
「もう車も新しくないので汁物もセーフ」という人もいるが……
一方で、同乗者が何を食べようが構わないというおおらかな意見も。
「自分も車内で食事を済ませることが多いので、同乗者の飲食もとくに気にならないですね。汁物とかでも、こぼさなければいいかなって。カレーうどんとか、飛び散るのがほぼ確定な食べ物はキツいですけど。
あ、でも、新しめの車に乗っていたら、やっぱり汁物はイヤかなぁ。今は10年落ちの車なので、正直何でもいいっていうのはあると思います」(30代男性)
車内で許せる飲食のラインは、どんな車に乗っているのかにもよる部分があるようです。たしかに、納車したばかりの車内で飲食をするのは、なかなか気が引けるものでしょう。
許せるラインは「関係性」による?

上に挙げた「汁物でも気にならない」という意見の一方、「車内での飲食そのものに抵抗感がある」といった意見もありました。
「本音としては、自分の車で他人が何かを食べること自体に抵抗がありますね。もちろん、うっすらモヤッとする程度なので、飲み食いを止めたりはしません。あとで掃除機をサッとかけて、消臭スプレーを撒けば気にならなくなるので。
でも、それも距離感と飲食の程度によるというか……友達がお菓子をちょっとこぼしたとしても、さほど気にならないですが、たとえば年に一度会うかどうかの親戚が同じことをしたら、かなりストレスに感じると思います。掃除をしたあともモヤモヤが残りますね」(30代女性)
親しい間柄であれば、それだけ許せるラインも緩くなる、というのは一般的にも理解しやすい感覚でしょう。一方で、「車内で飲食があった際には掃除と消臭」というポイントについては、考え方が分かれる部分かもしれません。
むしろ「飲み物の方がイヤ」という意見も
食べ物のほか、特定の飲み物に対して嫌悪感を覚えるという声も聞かれました。
「昔、サークルの同期を乗せたときにコーラをこぼされたことがあって、掃除がかなり大変だったので、食べ物よりも飲み物に敏感になっているかもしれません。糖分の多い炭酸やジュースとか、『こぼしたら大変そうだな』という考えがよぎってしまって。
ほかにも、コーヒーとかシミになる系も気になってしまいます。さすがに自分でも気にしすぎだと思うので、同乗者の飲み物を制限するようなことはしていませんが、内心は結構ハラハラしていますね。もちろん、自分自身は車内では水しか飲みませんよ」(30代男性)
たしかに、食べ物のカスは掃除機などで除去できるのに対し、飲み物のシミを落とすのはなかなか厄介です。同乗者としては、フタのある飲み物を選んだり、不安定な体勢のときには飲み物に口をつけないようにしたり、といった配慮が望ましい場合もあるのでしょう。
「ガサツな私でも生理的に無理」と思ったのは……

人によって「許容ライン」は千差万別であり、他の人が何を不快に感じるかは推し量れないものです。そのなかでも、ひときわ「他人には理解しがたい独自の基準」を語ってくれた方がいました。
「多分私はガサツな方だと思うので、自分の車のなかで誰が何を食べていようが気にならないんですけど、一度だけ『生理的に無理』と思ってしまったことがあります。
当時付き合っていた彼氏の車でドライブしていて、コンビニに寄ったときに彼がおしるこを買ってきたんですよ。自分でも意味がわからないんですけど、『あ、この人車のなかでおしるこ飲むんだ』と思うと、サーッと気持ちが冷めていく感じがして。彼がズゾゾゾ、とすする音を立てる度に、何かが削られていく感覚がありました」(20代女性)
いわゆる「理不尽冷め」と呼ばれる心情だと思われますが、こうした主観的な感覚はなかなか人には説明しづらいものです。一方でこのような感覚は、自分の正直な直感に結びついているために、否定しがたい面もあるでしょう。
飲食に限らず、ドライバーによって「同乗者の行動」をめぐる許容範囲はさまざまであり、つねに無難な行動というのは考えにくいものです。とはいえ少なくとも、「相手の車を汚さない」という配慮はもっておきたいところですね。
文・MOBY編集部/提供元・MOBY
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