そうなのだ。今年はバチ抜けがない。私は電車釣行で入れる範囲内を探っているだけだが、どうも車で釣り仲間とあっちこっちに出かけている彼でも、バチ抜けを確認できていないらしい。これがないと春のシーバスはちょっと厳しくなる。というか、イージーモードではなくなる。彼の気持ちもわかる。
「ショアジギもダメですね」と彼。
「回遊ない?」
「何も。シーバスはあれですか?メバリングで来るんですか?」
「そうそう。それでタモだけ使う」
「へえ、ロッド折れそう」
「ドラグ使うからそれはないよ」

シーバス回遊情報を交換
「どうでしょう、ランカーって南港いるんですかね?釣ったことあります?」と彼。
「ないなあ。70cmまで。やっぱり神戸港方面じゃないかな」と私。
「そうなんですか。ちょっと行ってみようかな」
「がんばって。どこかでアジって入ってるかな?」
「ああ、泉南でちょっと釣れてるみたいですよ」
「やっぱりそうなんだ」
どうも泉南ではアジが釣れている。そんな話を、最近ネットでも釣具店でも耳にするのだ。だが私が入れる泉南で唯一の釣りポイント深日港にはまだ出ていないらしい。ここはもどかしいものがあるのだ。谷川港あたりまで行けば、春はかなりいいんだけどな。早く車を買い戻して、あちこち出かけたい。

最後は「がんばりましょう」で解散
さて、1,200円カットが終わって、最後まで「がんばりましょう」と声をかけあってお別れとなった。この人はおそらく20代だ。相当シーバスに熱中しているのだろう。
私の経験から、情報を引き出したいのがよくわかるような言葉の温度だった。ライトゲームの延長での釣り方ならいくらでも出せるのだけれど。そしてライトゲームに入門してくれるなら、一緒に釣れる。そうなれば彼の車でどこへでも……。