伊東純也 写真:Getty Images

 リーグアンから2部へ降格したスタッド・ランスは、2025年7月に日本ツアーを控えている。モンテディオ山形、柏レイソル、ガンバ大阪との対戦を前に、日本代表FW中村敬斗、DF関根大輝、MF伊東純也の去就に注目が集まっているが、このうち伊東に関してはランス残留の可能性もあるとみられる。

 伊東の去就を巡っては、ベルギー『WALFOOT』が7月19日に同国1部ヘンク復帰の可能性を報道。FIFAワールドカップ北中米大会の日本代表メンバー入りを目指すにあたり、本人がフランス2部ではなくベルギー1部でのプレーを選択する可能性があるとして、「彼は古巣復帰に前向き」と伝えていた。

 しかし、ベルギー紙『HBVL』が22日に伝えたところによると、ヘンクは伊東の再獲得を望んでいるが、ランスとの交渉が難航。記事では「クラブ間合意は難しい」と綴られている。また同選手の移籍金が600万ユーロ(約10億3,540万円)と32歳にしては高額であるだけに、ヘンクはターゲットを日本代表アタッカーから他の選手に切り替えることを検討しているという。

 一方、フランス『フットメルカート』は7月15日にセリエA移籍の可能性を報道。DF冨安健洋の古巣であるボローニャ、フィオレンティーナ、ジェノアが移籍先候補に挙がっており、このうちボローニャはすでにランスと接触しているが、いずれのクラブも正式オファーは提示していないという。

 ヘンク移籍交渉の難航にくわえて、セリエA方面からオファーが届いていない現状を踏まえると、他クラブが高額な移籍金を嫌って伊東の獲得を見送る可能性も考えられるところ。契約期間が残り1年であるとはいえ、フランス2部リーグでのプレーを余儀なくされるケースも想定される。

 6月のFIFAクラブワールドカップ開幕前にブラジル1部ボタフォゴFRやオリンピック・リヨンからの関心が取りざたされていた伊東。W杯日本代表入りに向けて、引き続き欧州5大リーグでプレーしたいところだが、30代という年齢が移籍に向けての障害になっているようだ。