車内には様々な臭いがこびりつきますが、中でもタバコの臭いは特にしつこく、一度付着すると長期間残り続けます。窓を開けて換気する程度ではなかなか消えませんし、直接喫煙しなくても衣服に付いた臭いが車内に移ることもあります。

この車に染み付いた頑固なタバコ臭を、根本から取り除く方法はあるのでしょうか。

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タバコ臭の正体は目に見えない化学物質

タバコ臭の正体は目に見えない化学物質

一回吸っただけでも匂いが染み付くがんこな「タバコ臭」…自宅でしっかり消臭する方法
(画像=©Armands photography/stock.adobe.com、『MOBY』より 引用)

タバコの臭いが車内に付着する主な原因は、タバコの煙に含まれる化学物質です。喫煙時の煙には、アンモニア、酢酸、ホルムアルデヒド、トリメチルアミン、タールなど、タバコ特有の臭いの元となる成分が含まれています。

そのため、たった一度車内で喫煙しただけでも、これらの化学物質が極めて小さな粒子となって車内全体に飛散・付着します。シートはもちろん、天井、ダッシュボード、フロアマット、さらにはエアコンの内部まで侵入し、臭いを残してしまうのです。一度付着した臭いの元は、換気だけでは車外に出すことはできません。

紙巻タバコよりも臭いが少ないとされる加熱式タバコでも、これらの化学物質が含まれているため、車内で使用するとやはり臭いの原因となります。

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自宅でできる!車のタバコ臭をすっきりさせる方法

自宅でできる!車のタバコ臭をすっきりさせる方法

一回吸っただけでも匂いが染み付くがんこな「タバコ臭」…自宅でしっかり消臭する方法
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タバコ臭の原因の一つであるタールは粘着性が高く、一度付着すると簡単に落ちないため、臭いが車内に長く留まる要因となります。

タールをはじめとする臭いの原因を、最も手軽かつ確実に落とす方法は「水拭き」です。濡らして硬く絞ったタオルで、シート、天井、ドアノブ、内張り、ダッシュボードなど、車内すべてを丁寧に拭き上げましょう。

拭き上げ後は、ドアや窓を全開にして、車内をしっかりと乾燥させるのが重要です。湿気が残ると、タバコ臭が取れても今度はカビの臭いに悩まされることになります。

フロアマットにもタバコの臭いが付着していることが多いので、天気の良い日に水洗いし、完全に乾くまでしっかりと干してください。

これでも臭いが残る場合は、重曹を使った拭き取りを試してみるのがおすすめです。バケツ一杯の水に大さじ2杯の重曹を溶かし、この液体で布を濡らして硬く絞り、再度車内を徹底的に拭き上げましょう。ただし、注意したいのはシートの素材です。重曹が使用できるのは布製シートのみです。革製シートに重曹を使用すると変色が起きる可能性があるため、絶対に使用しないでください。

家庭用の消臭スプレーを噴霧するだけでも、一時的にタバコの臭いを閉じ込めることはできますが、臭いの根本原因が車内に残ったままでは根本解決にはなりません。まずは徹底的な水拭きで臭いの原因物質を拭き取ることが、タバコ臭対策の第一歩と言えるでしょう。

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見えない場所の臭いには専門家への依頼を検討

見えない場所の臭いには専門家への依頼を検討

一回吸っただけでも匂いが染み付くがんこな「タバコ臭」…自宅でしっかり消臭する方法
(画像=©daniiD/stock.adobe.com、『MOBY』より 引用)

車内の見える範囲の清掃が終わったら、今度は見えない部分のケアが重要になります。最も重点的に対応すべきはエアコン内部です。

エアコン内部にあるエバポレーターやエアコンフィルターにも、臭いの原因となる化学物質が付着し、エアコンからタバコ臭が放出されることがあります。

しかし、カーエアコンを分解清掃するのは、専門知識がないと難しい作業です。ここで活用したいのが、オゾン発生器や低濃度二酸化塩素ガス発生装置を用いた専門的な消臭サービスです。

カーディーラーの整備士によると、タバコ臭への効果は、オゾン洗浄よりも二酸化塩素による洗浄の方が高いとされています。代表的なものに「クレベリン」があり、カー用品店やカーディーラーなどで取り扱われています。これは、車内の除菌と消臭を一度に行えるサービスです。

作業時間は15分程度で、費用は2,000円から3,000円程度が目安です。低濃度の二酸化塩素ガスを発生させ、カーエアコンを使って車内に循環させます。これにより、車内全体の除菌消臭と同時に、エアコン内部の除菌・消臭も行うことができます。

同時に、エアコンの臭いの原因の一つとなるエアコンフィルターも新品に交換することをおすすめします。これらの対策によって、見えない場所に潜む頑固な臭いの元を効果的に取り除くことができるはずです。

文・MOBY編集部/提供元・MOBY

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