業者による自動車の買取価格は、同じ車種であっても年間を通じて見ると、高い時期と安い時期があることはご存知のとおりです。 「愛車はベストなタイミングを見極めて売却したい!」と考える方にとって、おおいに気になる買取相場を、車選びドットコムが独自に収集したデータを基にレポートします。
円高の影響もあり4月の相場は小休止

2024年、日本国内の中古車は、国内登録が約649万台(※日本自動車販売協会連合会、全国軽自動車協会連合会)であったのに対し、輸出された中古車は約156万台(※日本中古車輸出業協同組合)と、全体の約20パーセントが輸出に回りました。 日本の中古車が海外で人気の理由は、車両自体の信頼性の高さにくわえて、車検制度のおかげで極端に程度が悪いクルマがない、トヨタなどは世界中どこでもパーツを手に入れやすい、また走行距離が短いなど、海外から見れば良質な車両が多いこと。くわえて現在は、円安のため国際的にみて割安感が高くなっていることも、その魅力を高めています。 日本の中古車のおもな輸出先はUAE、ロシア、モンゴルですが、ニュージーランドをはじめ、スリランカやシンガポール、バングラディシュ、アフリカのケニア、タンザニア、ザンビアなど、かつてイギリスの植民地だった国々は日本と同じ左側通行で、右ハンドル車のみ輸入可能という国も少なくなく、それら国々では程度の良い日本の中古車が人気となっています。 いっぽうで東南アジア諸国には、新車登録から3年または5年以内という年式規制を設けている国も多く、国内の高年式車の買取価格を高止まりさせているという状況です。 そのなかでも発展の著しい途上国の需要が高まっている関係で、今後も右ハンドルで高年式車の人気は変わらずに続くことが予想されます。そのため国内の買取相場が急激に下落する可能性は低いと考えています。