イギリスで「呪われた品々の博物館」を運営するゴーストハンター、リー・スティアー氏。彼が展示する一体の人形が、今、恐ろしい騒動を巻き起こしている。その人形の名は「エリザベス」。花嫁姿をしたこの人形は、持ち主であるリー氏に恋をしてしまい、嫉妬に狂ったあげく、彼の恋人であるサラ・カーターさんを物理的に攻撃しているというのだ。
エリザベスはもともと「男嫌い」で知られていた。生前のエリザベスという女性の霊が憑依しており、男性にひどい仕打ちを受けた過去から男性を憎んでいる、とされていたからだ。これまでも、リー氏を含め多くの男性が、彼女によって体に引っ掻き傷をつけられるという被害を報告してきた。
しかし、リー氏がサラさんと交際を始めてから、その攻撃の矛先は一変した。エリザベスはリー氏を守ろうとする「保護的」な感情と、彼への「愛情のようなもの」を抱くようになり、その存在を脅かす恋人のサラさんを、嫉妬心から執拗に攻撃するようになったという。
「彼がいない時だけ…」首筋に残る無数の傷跡
サラさんの首や背中には、まるで爪で引っ掻かれたような生々しい傷跡と、赤く腫れ上がった火傷のような跡が残されている。彼女は、これらすべてがエリザベスの仕業だと主張する。

特に不気味なのは、攻撃がリー氏の見ていないところで起きる点だ。リー氏は語る。「エリザベスがサラさんを怖がらせるのは、いつも僕が部屋にいない時なんです。二人きりになった時を狙っている。本当に奇妙で、異常なことです」
ある日、二人が博物館に入ろうとすると、誰もいないはずの2階から話し声が聞こえた。リー氏が先に階段を上り、サラさんが続いたその瞬間、彼女は絶叫を上げ、室内の照明が一斉に消えたという。霊的な存在に触れられたり、攻撃されたりした経験が一切なかったサラさんだが、エリザベスと出会って以来、こうした不可解な現象の標的にされ続けている。