「子供がいるから」「子供のため」と語る親の姿に、どこか違和感を覚えたことはないでしょうか。善意に見えるその言葉の裏には、自己都合や承認欲求が潜んでいることがあります。現代社会では、“子供を守ること”と、“子供を利用すること”の境界線が曖昧になりがちです。

そこでSirabee取材班は、子供をダシに使っている親の醜い言動について聞いてみました。

■子供がいるからと逃げる

「昔、会社で新しい業務を教えるときに、『子供がまだ小さくて大変だから、新しい業務は覚えたくない』って言った人がいる。別に残業してくださいとかではなく、業務時間内で覚えてもらうだけ。

しかも体力はいらない。基本的にパソコン上で簡単なクリックをするのみ。正直子供がいる・いないには全く関係ない。子供がいるって言えば嫌なことから逃げられると勘違いしている」(30代・女性)

■自分の意見なのに子供の意見にする

「自分が学歴コンプレックスなだけなのに、『この子、将来医者になるって言ってて、小学校からお受験するつもりなの』と言っていたママ友。けど、その息子ちゃんとこの前話したとき、満面の笑みで将来新幹線の車掌さんになる! って言ってた…。

自分がかなえられなかった夢を子供に押し付けて、あたかも子供の意見ってことにして叶えてもらおうとするのってどうなんだろう?」(30代・女性)

■チャレンジしないのは子供のせい

「独身で、毎年行ったことのない国へ行き、新しい資格にチャレンジしている意欲的な知人に対して、『独身はいいね。私は子供がいるから、そういうことやりたくてもできないんだよね』って子供のせいにして妬んでいる子持ちママがいる。

ただ、そのママ、家帰ってもテレビだらだら見てるだけって言ってたような…。その時間に勉強とかすればいいのに」(20代・女性)

「子供がいるから」「子供のため」と語る言動が、本当に子供の視点に立っているのか、自ら問い直す必要があるのかもしれません。子供は親の道具でも評価の材料でもなく、ひとりの尊重されるべき人格です。

今一度、「子供がいるから」「子供のため」という言葉が、誰のために発せられているのかを見つめ直す必要があるのではないでしょうか。

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(取材・文/Sirabee 編集部・   美佳