手倉森誠監督 写真:Getty Images

 元日本代表コーチ、V・ファーレン長崎、ベガルタ仙台監督の手倉森誠氏は現在、ベトナム1部ハノイFCで指揮。先日、契約延長が正式決定したが、Jリーグクラブからオファーが届いていたことを明かしている。

 手倉森氏は2025年2月、ハノイFCの監督に就任。リーグ戦13試合で9勝2敗2分、4月の月間最優秀監督に選出と異国の地で結果を残した。クラブは2024/25シーズンのベトナム1部リーグで優勝を逃したものの、日本人指揮官の手腕を評価。6月末に1年間の契約更新を公式発表している。

 ベトナム『thethao247』で7月18日に掲載されたインタビュー記事によると、同監督は「シーズンが終わった時、日本に帰国することも考えました。いくつかオファーが届きました」と、Jリーグクラブからコンタクトがあったことを明かしたほか、ハノイFC残留の理由についてこう語ったという。

 「クラブ創設20周年を迎えるにあたり、素晴らしいチャンス、良い力、そして強い決意を感じました。だからこそ、残留を決意したのです。失ったもの全てを取り戻し、優勝を成し遂げたい。チームとして結束力を高める必要があると思います。チームが一つになれば、最高の結果が得られるはずです」

 ただ一方で、手倉森監督はベトナム人選手の改善点も指摘。「プロフェッショナルな環境でプレーしているにもかかわらず、多くの選手が現状に満足しすぎている。もっと自信を持ち、自己成長に努め、世界観を広げる必要があります。より大きな目標を設定することで、彼らは成長できるのです」とコメントしたという。

 手倉森氏は仙台、U23日本代表、長崎を指揮したほか、2018年には西野朗監督率いる日本代表のコーチとしてFIFAワールドカップ・ロシア大会に参戦した実績の持ち主。2021シーズン限りで仙台指揮官を退任した後もフロントスタッフとしてクラブに留まる予定だったが、2022年1月に突如タイ1部BGパトゥム・ユナイテッドの監督に就任。チョンブリーFCや2度にわたるパトゥムでの指揮を経て、2025年からハノイを率いている。