
FC東京出身の日本代表DF渡辺剛は現在、ベルギー1部KAAヘントに在籍も、ここに来てオランダ1部フェイエノールト移籍の可能性が再浮上。フェイエノールトはすでにFW上田綺世を擁しているが、日本向けのマーケティングで成功できていないという。
渡辺の去就を巡っては、2025年4月末にフェイエノールト移籍の可能性が取りざたされたが、オランダ『FR12』は5月13日に「フェイエノールトは渡辺の獲得を断念」と報道。これによると、ヘントは移籍金として1000万ユーロ(約16億5,000万円)の支払いを求めたが、フェイエノールトは高すぎると判断。日本代表センターバックの獲得を見送ったかに思われた。
そんななか、サウジアラビアメディア『okaz』は7月19日、同国1部アル・ナスルがフェイエノールトからスロバキア代表DFダビド・ハンツコを獲得すると報じている。フェイエノールトは同選手にかわるセンターバックの確保が急務となっており、渡辺が再び獲得候補に挙がる可能性も。ハンツコの移籍金が3300万ユーロ(約57億1,000万円)にのぼるだけに、ヘントの移籍金要求額にも応えられる見込みだ。
そのフェイエノールトは、2023年夏にベルギー1部サークル・ブルッヘから上田を迎え入れているが、同選手は圧倒的な成績を残せていない。オランダ1部リーグ戦通算47試合出場で12ゴール3アシストをマークしているが、『RIJNMOND』は「日本向けのマーケティングで、上田の存在により収益を上げることは、小野伸二の時とは異なり難しい」「小野はスポーツ面のみならず、マーケティング面でもフェイエノールトに成功をもたらした」などと報道。さらなる日本人選手の獲得で、マーケティング面の強化を図る狙いがある可能性も考えられるところだ。
渡辺は2021年12月にFC東京からKVコルトレイクへ完全移籍。コルトレイク時代の2022/23シーズンにベルギー1部リーグ全試合でフィールドプレーヤー唯一のフルタイム出場を達成し、ヘントでも主力選手として活躍するなど、ベルギーでの実績は十分。フェイエノールト移籍となれば、古巣のFC東京に連帯貢献金が支払われる。