冨安健洋 写真:Getty Images

 日本代表DF冨安健洋のプレミアリーグのアーセナル退団は、クラブ関係者の間でも「突然」と受け止められたようだ。UKメディア『football.london』は、冨安の契約解除の背景に注目し報道した。

 同メディアは、冨安がDAZNの『FOOTBALL TIME』で元日本代表DF内田篤人氏(2020年引退)と対談し、自身の決断について詳細に語った内容を紹介している。

 「退団は突然決めたわけではありません。まず伝えておきたいのは、契約はクラブから一方的に解除されたわけではなく、僕(冨安)が一方的に『辞める』と言ったわけでもないということです」

 「ちゃんと話し合って、『この決断が自分にとっても、クラブにとっても、みんなにとってもベストだから退団する』という結論に至りました。すべて円満に終わりました」

 また冨安は「在籍は4年でしたが、2024/25シーズンは5分しかプレーしていないし、1年ずっとリハビリだった。ストレスや不安も大きかったです」「正直、自分がそこにいる感じがしなくなっていて、『ここが自分の未来なのか?』と思うようになった」と苦しんだ心境を語っている。

 さらに同メディアは、冨安が契約を残しながらもリハビリ中にこの決断に至った点や、周囲の驚きがあったにもかかわらず本人が前向きに語っている点に注目している。

 冨安は「自分にとって今がベストなタイミング。自由になれるし、リハビリと自分に集中できる。それがこの決断でいちばんポジティブな点です」と語り、膝の状態についても「今は回復の半分くらい。問題はもともと膝の内側にあったと」と説明。

 さらに冨安が印象に残った選手としてGKアーロン・ラムズデール(サウサンプトン)の名前を挙げ、「この選手はすごい。蹴る、つなぐ、止める、全部できる。あのレベルのゴールキーパーは見たことがない」と称賛したことも同メディアは伝えている。