演出(舞台セット、衣装も)は、キリル・セレブレンニコフ。
時代は現代で、場所は、本来のドンカルロの舞台である16世紀の衣装のアトリエ、なのかな?
美術史美術館にたくさん飾られている、あの当時の絵から抜け出てきたようなコスチュームを着せられた主要四人の傀儡みたいなのが登場し、歌手たちの分身みたいな感じで、歌手に絡んだり演技したり。ハプスブルクの本拠地ウィーンのオペラハウスで、スペインハプスブルクの雰囲気を殺伐とした現在に融合させていて、それなりに面白い。ただ、昨夜同様、お金かからない演出&セット&衣装ね、、。ルパージュみたいなダイナミックで華やかな演出、もう難しいのでしょうね。
ひどい演出が増えている昨今、ひどくない、というだけでも、ありがたい。
ジョルダンによるオーケストラ、曲の構成がはっきりしていてキレもあり、物語をちゃんと語っていて、なかなかよい。でも、「ドン・カルロ」、長いというか余分な部分、多いよね…。ワーグナーなら、長ければ長いほど嬉しいけど。
ガランチャ様の圧巻の歌声だけで大満足♪
そして彼女に興奮して、お腹ぺこぺこ。
夜更けの、デューラー野うさぎソーセージ屋台は、オペラ帰りの優雅な人たちが列をなし、昼間の列とはちょっと雰囲気違う。
編集部より:この記事は加納雪乃さんのブログ「パリのおいしい日々6」2025年3月21日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は「パリのおいしい日々6」をご覧ください。