キャスパー・ユンカー 写真:Getty Images

 名古屋グランパス所属のデンマーク人FWキャスパー・ユンカーは、長谷川健太監督のもとで出場機会に恵まれず、移籍の可能性が取りざたされている。指揮官の起用法には、一部ジャーナリストが疑問を抱いているが、名古屋からアルゼンチン1部AAアルヘンティノス・ジュニオルスへ期限付き移籍中である元U18日本代表FW貴田遼河にも注目が集まっている。

 ユンカーは2023年に浦和レッズから名古屋へ移籍すると、加入1年目はJ1リーグ戦33試合の出場で16ゴールを挙げるなど、攻撃陣の主力選手として活躍。しかし、2024シーズンから序列を下げると、2025シーズンはコンディション不良の影響もあり、ここまでリーグ戦で7試合の出場。プレータイム確保を求めて他クラブへ移籍する可能性があるという。

 ユンカーを積極起用しない長谷川監督の采配には、イタリア人ジャーナリストのダニーロ氏が再三にわたり批判的なコメントを残しているが、同氏は将来性豊かな貴田をチームに残さなかったことについても否定的に捉えているとみられる。

 現在20歳の貴田は、2023年5月に名古屋とプロ契約を結ぶと、2023シーズンはリーグ戦12試合の出場、YBCルヴァンカップ5試合の出場で2ゴールをマークしていた。しかし、2024年に買い取りオプション付きの期限付き移籍でアルヘンティノス・ジュニオルスへ加入。2025シーズン途中でトップチーム昇格の可能性が報じられるなか、7月17日に行われたボカ・ジュニア-ズ下部組織との試合で、左足からの強烈なシュートでゴールネットを揺らしている。

 ダニーロ氏はユンカーの出場機会の少なさに不満を示した上で、 「貴田は長谷川監督によるもう一人の犠牲者だ」と指摘。貴田がプロ1年目に一定の出場機会を得たとはいえ、「長谷川監督は貴田を使わず、逃げるように出て行かせてしまった…。長谷川監督の指揮は、過去15年で名古屋に起きた最悪の災難だと思う。監督としての実力はひどく、選手への接し方もまともにできない」と切り捨てている。