堂安律 写真:Getty Images

 ブンデスリーガのフライブルクに所属する日本代表のMF堂安律は、7月12日にドイツで行われたフライブルクのプレシーズン初戦には出場せず、一般客と同様の服装で観戦しながらファンにサインをするなど穏やかな姿を見せていた。チーム合流も他の各国代表選手と同様となり、オーストリアのシュルンスで行われる恒例のトレーニングキャンプにも帯同している。

 ドイツメディア『Kicker』によると、堂安の去就は今2025年夏のブンデスリーガ移籍市場において大きな関心を集めており、とりわけアイントラハト・フランクフルトが有力な移籍先候補として浮上しているという。フライブルクは移籍金について明確な方針を持っており、少なくとも2,000万ユーロ(約34億2,182万円)超を想定している。

 堂安は2022年にオランダ1部のPSVアイントホーフェンから移籍して以降、公式戦123試合に出場し、26ゴール24アシストと安定した成績を残してきた。昨2024/25シーズンもブンデスリーガで10ゴール8アシストを記録。同メディアのポジション別ランキングでも、攻撃的ウイング部門で2位に選出される実力を持っている。ただ現時点では、フランクフルトを含め正式なオファーは届いていないという。

 フライブルクの幹部や監督陣は堂安の残留も視野に入れており、本人も2026FIFAワールドカップ出場を見据えた上で、定位置確保を最優先に考えているという。フライブルクは堂安の退団を見据え、今夏すでに異なるタイプの攻撃的選手を4名加えるなど、例年にない積極的な補強に踏み切っている。ただし、これはあくまで備えであり、堂安が残留したとしても過剰戦力になることはないとみられている。

 また、堂安とクラブとの契約は2027年6月末まで残っており、クラブとしては今夏に無理に売却する必要はないという余裕を持っている。