
川崎フロンターレは、セルビア1部FKヴォイヴォディナ・ノヴィ・サドから元U19セルビア代表FWラザル・ロマニッチを獲得する模様。スコットランド1部セルティックへ完全移籍見込みの日本代表FW山田新にかわるアタッカーとして期待されるが、同選手のJリーグ移籍に鹿島アントラーズ、町田ゼルビアなどJリーグ複数クラブの元関係者が関与していたという。
現地メディア『dnevnik』は7月16日に「ロマニッチは日本トップクラスの実力を誇るチームのひとつである川崎へ移籍する」とリポート。移籍金額は180万ユーロ(約3億1,000万円)と伝えているが、記事では「ヴォイヴォディナ元監督であり、日本からの信頼も厚いランコ・ポポヴィッチ氏が、ロマニッチの移籍に間接的ではあるが関与した」とも綴られている。
ポポヴィッチ氏は2009年から2014年にかけて、大分トリニータ、町田、FC東京、セレッソ大阪を指揮。2014年6月にC大阪の監督を解任された後は、スペイン、タイ、インドなど引き続き国外クラブを率いていた。そして2020年から再び町田を指揮。2022シーズン終了後に町田の監督を退任すると、2023年にヴォイヴォディナを率いた後、2024年に鹿島を指揮したが、アルビレックス新潟戦で勝利した翌日の10月6日に解任されている。
一方、ロマニッチは2023年にセルビア1部FKジェレズニチャル・パンチェヴォへ移籍すると、公式戦56試合の出場で19ゴールをマーク。この結果が評価され、2025年1月にヴォイヴォディナへ完全移籍しているが、ヴォイヴォディナでも公式戦17試合の出場で5ゴール5アシストをマーク。ポポヴィッチ氏の指導を受けていないものの、セルビア、日本両国のサッカー事情に詳しい同氏からも評価されているようだ。
なお、ヴォイヴォディナは過去にMFミロサヴリェヴィッチを鹿島アントラーズへ完全移籍により放出。ロマニッチの移籍先候補には一時鹿島の名前も挙がっていたが、ミロサヴリェヴィッチの獲得を手掛けた吉岡宗重フットボールダイレクターは2024年10月、ポポヴィッチ監督とともにチームを去っていた。