鈴木彩艶 写真:Getty Images

 プレミアリーグのウェストハム・ユナイテッドは今2025年夏、主力選手の契約満了に伴い複数の選手を放出した。守備陣ではGKウカシュ・ファビアンスキがチームを離れ、グレアム・ポッター監督はGKアルフォンス・アレオラを支える新たな守護神の獲得を急いでいる。

 その候補のひとりが、セリエAのパルマに所属する日本代表GK鈴木彩艶だ。ウェストハムは今夏の移籍市場で鈴木側と接触したが、その後の交渉は一時的に停滞していた。しかし、ウエストハムは選手の売却により移籍金を得たことで、その資金を鈴木獲得に充てる動きが再浮上しているようだ。

 しかし、イタリアメディア『Gazzetta di Parma』によれば、パルマは鈴木を放出する意思がなく、報道されている約2,000万ユーロ(約34億円)という評価額では到底足りないという。クラブは鈴木を今後の構想に不可欠な存在と見ており、放出の可能性は低いと報道されている。

 一方で、同報道によると鈴木本人が移籍を希望しているのかも不透明な状況なようだ。ウエストハムの現状況では、アレオラが正守護神の座を維持しており、2026FIFAワールドカップ(W杯)を控えている中で、鈴木が同クラブで正守護神の座を確保できるかは不透明であり、出場機会を求める鈴木が移籍に難色を示している可能性も指摘されている。

 移籍交渉の行方は今後のウエストハムの動き次第だが、金銭面でも出場機会の面でも、難航することが予想される。